Viva!ピアノライフ

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ドヴォルザークの誕生日を祝して

本日9月8日はチェコの作曲家、アントニン・ドボルザークの174回目の誕生日。

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 ドヴォルザークが作曲したピアノ曲というと、まず思い浮かぶのは「ユーモレスク」、そして連弾曲の「スラヴ舞曲」ではないでしょうか?

ユーモレスク」は、『ピアノ名曲集』とタイトルのついた楽譜やCDには必ずと言っていいほど収められていますが、意外に知られていないのはそれが「8つのユーモレスク」という曲集(作品101)の第7番目の曲だということ。他に7曲の「ユーモレスク」があるのですが、出版当時この7番が断トツの人気を得て、単独で演奏されるようになりました。特に、クライスラーがヴァイオリンのために編曲したバージョンが有名になったために、オリジナルはヴァイオリンの曲と勘違いしている人も多いようです。

連弾曲「スラヴ舞曲集」はドヴォルザークの出世作。ブラームスが作曲した連弾曲集「ハンガリー舞曲集」の成功にあやかり、それに匹敵するような曲を書くように出版社から依頼され作られたものです。後にドヴォルザーク自身の手によりオーケストラ版に編曲されました。この曲も、どちらかというと編曲されたバージョンの方が演奏される機会が多いので、ドヴォルザークにはあまり「ピアノ曲を書いた作曲家」というイメージはありませんが、実は、あたたかく深みのある響きの素敵な小品を多く残しています。演奏される機会が少ないのがとても残念!

今日は、数ある小品の中からドヴォルザークの誕生日を祝して、全10曲から成るピアノ曲集『詩的な音画』第1曲「夜の道」をご紹介します。