ピアノで奏でる雨の響き <2>
■ ドビュッシー:雨の庭
『雨』が曲名に入っているピアノ曲としてショパンの「雨だれの前奏曲」の次に思い浮かぶのは、ドビュッシーの「雨の庭」ではないでしょうか。1903年に作曲された『版画』という曲集の第3曲目です。
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
第1曲目の「塔」は東洋、第2曲目の「グラナダの夕べ」はスペイン、そして第3曲目の「雨の庭」は自国フランスをベースにした曲で、『版画』という曲集のタイトルどおり、聞いているとどの曲も自然に風景が思い浮かび、空気感が伝わってくるようです。
「雨の庭」には、<もう森へは行かない>と<眠れよい子>というフランスの童謡のフレーズが使われています。庭に降り注ぐ雨が特に激しくなったり穏やかになったりしながら次第に止み、最後には太陽が顔を覗かせカラッと晴れあがった雨の庭が映し出されるような華やかなエンディング。
今は亡き偉大なピアニスト、クラウディオ・アラウ(1903-1991) の演奏で~♪
ピアノ:クラウディオ・アラウ