Viva!ピアノライフ

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「ひとり5分で読める 作曲家おもしろ雑学事典」

ふと自分の部屋の本棚を眺めてみると、それなりに結構たくさん音楽関係の書籍が並んでいるけれど、どんな内容だったか覚えていなかったり、「あれ?こんな本持っていたの?」と思う本があったり。同じ本が2冊ないだけマシですが、忘れるスピードは年々速くなっていくようです。

 

一冊読み終わると、どうしても新しい本を買いたくなってしまうのですが、本棚に眠っている本も少しずつ読み直してみようと思い、読書の時間を半々にして新しい本と読み直す本の両方を並行して読んでいくことにしました。

 

まず、本棚から選んできた本は『ひとり5分で読める 作曲家おもしろ雑学事典』。クラシックの音楽の有名作曲家50名の人生が早わかり!ひとりの作曲家につき5分で読める、楽しいクラシック雑学本です。

ひとり5分で読める 作曲家おもしろ雑学事典 萩谷由喜子 著

ひとり5分で読める 作曲家おもしろ雑学事典 萩谷由喜子 著

 

 モーツァルトベートーヴェン、ショパ ン…など、超有名な作曲家でも、いざ「どこの国の人?」「いつ頃の人?」「どんな人生を送ったの?」と聞かれると、漠然とはわかっていても、きちんと答えられる人は意外に少ないものです。

 

一人の作曲家について深く書かれた一冊の本を読むのはちょっと大変かもしれませんが、この本では、それぞれの作曲家について たった5分程で、ざっくりと大まかなプロフィールがつかめます。(かなり”大まか”ですが、何も知らないよりはずっと良い!)

 

「悪妻と愛人の狭間で還暦後に生んだ傑作群:ハイドン」「家も妻も得られなかった歌曲王:シューベルト」「二度の灼熱の不倫から黒衣の聖職者に:リスト」「不可解な結婚と謎の死:チャイコフスキー」「やむにやまれぬ女性遍歴と貴族趣味:ドビュッシー」など、女性誌さながらのタイトルも読書意欲をそそります。

 

作曲家や、曲が作られた背景について知ることは大切!

 

自分が弾いている曲を作った人が、どんな人だったのか?知らないよりは知っていた方が、当然ながら曲への理解はグッと深まります。作られた時代を知ることは、演奏スタイルの参考になりますし、どのような人生を送ったのかを知ると、共感したり同情したり、時にはガッカリしたりすることもあるかもしれませんが、いずれにしても少し『お近づき』になれたような気がして、知らなかった時よりは親近感を覚えるものです。

 

また、その曲が書かれた背景に何か特別なエピソードがあった場合などは、一気に曲と自分との距離が縮まります。それをどのように表現すればいいのかイメージがふくらみ、演奏の仕上がりは確実に違ってきます。

 

曲を弾く練習だけではなく、是非その曲を作った人や、作られた背景についても同じように興味をもってみてください。

 

ところで、冒頭でご紹介した『ひとり5分で読める作曲家おもしろ雑学事典』…なんと絶版になっていました。気軽に読める楽しい本なのに残念です。興味を持った方のために、どこかの本屋で在庫が眠っていることを願って…。

 

■参考までに■

同じ著者による『ひとり5分で読めるピアニストおもしろ雑学事典』と『ひとり5分で読める音楽家カップルおもしろ雑学事典』はまだ購入可能なようです。

ひとり5分で読める ピアニストおもしろ雑学事典

ひとり5分で読める ピアニストおもしろ雑学事典